子どもの夜間のパニック~夜驚症

子育て

「夜驚症」聞いたことありますか?子どもが夜寝ている時に突然かん高い叫び声をあげて目を覚まし、怯えた表情をして動き回ります。その間は話しかけても、聞こえていないようです。でもしばらくすると落ち着いて、何事もなかったように寝ます。

夜驚症とは

睡眠障害の一種で、恐怖の叫び声などをあげて突然目を覚まし、おびえたような表情や動作をします。通常その間、家族などが話しかけても反応は鈍く、目を覚ました後はほとんど何も覚えていない、という特徴があります。
これは夢を見て部分的に起きている状態になる、覚醒障害です。

夜驚症の場合、眠っているにもかかわらず、怖い夢を見ながら身体が動いてしまうようになります。これは、脳の中の睡眠と覚醒を調節している部分がうまく働かないために起こる現象です。

夜驚症は、3 歳から 6 歳くらいの子どもに多く見られるもので、多くは発達にともなって自然に良くなっていきます。

それは突然でした!

それは長男が小学2年生の時でした。夜寝ている時、突然叫び声をあげたのです。何事かとびっくりして2階の子ども部屋に駆け上がったら、長男が怯えて「怖い、怖い」と言いながら泣き叫んでいるのです。何か怖い夢でも見たのかと思い、落ち着かせるように話しかけるのですが、全然聞こえていないように「怖い、怖い」を繰り返し、あちこち動き回るのです。ものすごい大きな声で「わー」と叫んだり、強い力でこちらの手を振り払ったり。そんな長男を見たことが無かったので、こちらもだんだん何が起こっているのか不安になってきました。その状態が5分位続いたら、急におとなしくなりました。どんな夢を見たのか聞くと、「?何のこと?眠い・・・」てな感じで、布団に。翌朝話に出しても、全く覚えていません。そんなもんか、とその時は、よっぽど怖い夢を見たんだな、くらいに思って特別気に留めませんでした。
しかしその日をきっかけに、ちょくちょく同じことが起こるようになったのです。

えっ、また?
毎日ではないのですが、突然すごい声をあげて、泣き叫びます。こちらも慌てて長男のもとに駆け寄りますが、どうしようもありません。
夏場は窓を開けているので、近所に聞こえたら、このご時世、虐待と思われて通報でもされたら大変です。慌てて家中の窓を閉めて、様子を見ます。暫くすると毎回何事もなかったかのように、治まるのです。
これは赤ちゃんの夜泣きに通じるものがあるのでは、と思い、症状が出たその日に何があったか振り返るようにしました。
日中長男に強く物を言ったりした?何か怖い体験をした?
何回か繰り返しているうちに、週末にその症状が出ることが多いことに気が付きました。

長男は町のサッカーチームに入っていて、週末は毎週練習に行っていました。サッカーが大好きで楽しんで練習をしていて、練習終わりのミニゲームでは思いっきり走り回っていました。そして帰りの車の中では爆睡。
楽しさからくる興奮と疲れ。原因はそれかもしれない・・・
そう思ってからは、練習帰りに車の中で寝られるのが少々怖くなりました。運転の最中にパニック症状が出たら・・・と考えると。だからできるだけ話しかけたり、歌ったりしていましたね。

夜驚症は暫く続いたので、その間はやっぱり精神的に少し疲れました。でも何となく引き金になる原因が掴めてきたので、随分気持ちが楽になりました。心構えができるようになったので。

夜驚症は自然に治ります


夜驚症は、昼間の楽しい出来事やストレス・興奮を伴う体験(発表会、怖いドラマ、事故、遊園地・・)など、人の感情を動かすことであれば何でもきっかけとなると言われています。でも、発達にともなって自然に症状が出なくなっていくので、特別な治療は必要なく、外出等の行動を控える必要もありません。
ただ、個人差があるので、回数が多くてご家族の睡眠不足がひどいようでしたら、掛かり付け医に相談してみてください。

我が家の長男は、症状が出ても一晩に1回でした。毎日ではなく、週に1回程度です。それも2~3か月程度で回数が減って、いつの間にか症状が出なくなりました。

そうは言っても、私も最初はパニックになっている子どもを見て驚き、恐怖を感じました。いったい子どもに何が起こっているのか、どうしたら良いのか・・・でも、本当に自然に、いつの間にか症状が無くなります。誰のせいでもなく、ただ子どもが成長しているだけなのです。見守りましょう。本当にいつの間にか症状は無くなっています。


今思うと、これは親がどれだけ肝が据わっているか、という肝試しだったのではないか、とさえ思ってしまいます。


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